ブリヂストンソフトウェアは、大手タイヤメーカー・ブリヂストンをIT面で支えるITサービス企業。 ブリヂストンの国内基幹ネットワークと販社受発注システムの構築と運用を担当する同社は、ネットワーク機器やクライアントの運用管理を日立電子サービスにアウトソーシング。 全国数百か所の営業拠点に設置されたDOT端末は、導入からリサイクルまでのライフサイクルを日立電子サービスが管理している。
ブリヂストンのものづくりをITの面から支援
ブリヂストンソフトウェア(BSW)は、ブリヂストンの情報システム部門を母体として誕生したITサービス企業である。基幹業務システムから、タイヤ設計システム、国内関連会社システム、海外関連会社システム、ネットワークインフラ、システム開発技術までブリヂストンのITシステム全体の開発、運用、保守を担っている。
現在、ブリヂストンの本社や工場、支店、物流倉庫、関連会社など事業所とグループ会社を結ぶ国内基幹ネットワークは、BSHIWAYと呼ばれ、約1万数千台のクライアント端末が接続されている。また、日本での市販用タイヤ事業では、全国数百か所に及ぶ営業拠点を中心に、法人顧客とカー用品店やブリヂストン系列の販売店などに対する営業・販売活動が展開されている。
そして、受発注情報は全国数百か所の営業拠点からDOTと呼ばれる販社受発注システムで、ブリヂストンとやり取りされる。これらのネットワークやシステムはブリヂストンの事業活動を支える最重要の基幹インフラであり、BSWはそこで使われる全クライアントやサーバ、ネットワーク機器などの運用・管理も担当している。
「ブリヂストンの社是『最高の品質で社会に貢献』をベースに、顧客であるブリヂストンに貢献するのが私たちの使命です。そこでの最大のポイントはコスト意識。開発も運用もコスト意識を持って、継続的に改善を進めていくことにあります」と取締役の下田完司氏は語る。
ネットワーク機器やPCの運用管理を電サに全面委託
1997年のBSHIWAY構築にあたって、ブリヂストン・BSWは設計・展開・運用のパートナーとして日立グループを選び、日立電子サービス(電サ)がネットワーク機器からクライアントまでの導入支援を行っている。また、2003年にIPネットワークで再構築したDOTも、電サが機器や端末の運用管理を担当している。
「BSHIWAYやDOTのトラブルはタイヤ製造や営業活動に大きな影響を与えてしまいます。そのため、ネットワーク障害は2時間以内に解決、DOT端末故障時は全国どの営業拠点でも、2時間以内に駆け付けて保守を行うことが必須です。そうした体制を組めることから、電サに運用管理をお願いしています」と基幹システムを担当する髙田幸二氏は説明する。
DOT端末の運用管理は、機種更新時の全拠点への展開と端末の追加・移設、日常の問い合わせ・トラブル対応の2つに大きく分けることができる。機種更新時には、まずマスターを作成、それをコピーしていくが、マスターの完成度が高ければ高いほど、故障や問い合わせが少なくて済む。そのため、マスターを何度も作り直し、完成版に仕上げていく。併せて、端末の設定などを記述した手順書も作成する。
「手順書は間違いやすい部分を細かく書くなど、内容の検討から検証まで入念な準備が必要で、作成には非常に時間がかかります。そうした中で、電サが作成した手順書は非常によく作られていますし、大変心強いです」とDOT端末の展開や管理を担当する横川頼介氏は語る。
そして、実際の展開に大変なのは要員の確保だ。都道府県単位で存在する各販社には、営業所が多数あり、端末の設置は最低でも2つ以上の販社同時に行うため、少なくとも120人の要員を確保しなければならない。
全国規模での展開が可能な組織力、そして迅速な対応力と技術力がBSWから評価され、電サへの全面委託となった。
機種更新時の展開から日常対応までフルサポート
DOT ホストと全国にあるDOT 端末とのネットワーク構成
2003年はDOT全体の再構築ということもあり、端末の入れ替えは時間をかけて行ったが、昨年からのWindows XP搭載端末への切り替えでは、約1000台を2007年9~10月の2か月間で一気に置き換えた。
「11月になると、スタッドレスタイヤが売れ始める繁忙期に入るため、入れ替え作業はできません。そのため、10月中に作業を終了しなければならず、当初の計画では7月から4か月間で行うことにしていました。
ところが、予定が2か月ずれ込み、9、10月の2か月で作業を完了しなければならなかったのですが、電サのサポートがあったことで、期間内でトラブルもなく、無事完了することができました」と電サとの窓口となっている松本雅之氏は話す。加えて今回は、電サが端末のリサイクル、ハードディスクの情報消去まで行い、PCライフサイクル全体の管理も手がけている。
一方、端末追加や問い合わせ・トラブル対応は拠点が全国各地に点在しているため、確認作業が大変だ。トラブル発生は各営業拠点から連絡が入るが、現場に行ってみないと分からないことも多い。そのためトラブルの一報が入ると、電サのサービス担当が2時間近くかかる場所でも直接出向いて、端末の状態を確認した上で対応を行っている。
さらに、BSHIWAY、DOT端末合わせて1万数千台ものクライアント全体の管理作業も電サがサポートを担当。「IPアドレス管理や使わなくなった端末の処分や新規端末の申請処理などの運用作業は電サと一緒に行っています。今は電サからの改善提案を受けて、運用面の改善を進めています」とネットワークやクライアント・サーバシステムを管理する上野謙一郎氏は語る。
電サのPC運用管理サービスについて、下田氏は「BSHIWAYを含めて、電サはブリヂストン全体の状況をよく理解しており、PCの運用管理を行っていく上で、今後も欠かせないパートナーです」とその期待の高さを述べた。

| 企業名 | ブリヂストンソフトウェア株式会社 |
|---|---|
| 所在地 | 東京都小平市小川東町1-22-12 ブリヂストン小川駅前ビル |
| 設立 | 1986年4月 |
| 資本金 | 1億5000万円(2008年6月末現在) |
| 事業内容 |
ブリヂストンのものづくりとビジネスの成長をITでサポート。 基幹業務システムから、タイヤ設計システム、国内関連会社システム、海外関連会社システム、ネットワークインフラ、システム開発技術に至るまでブリヂストンのITシステム全体の開発、運用、保守を担当している。 |
